「3Dプリンターで立体的なものを作りたい」と思って色々調べていると、「3Dスキャナー」という言葉を見かけることってありますよね。3Dスキャナーと3Dプリンターは全く違うものですが、実は両者には深い関係があるんです。3Dスキャナーを使うことで、造形物作りが楽になり、作れるものも拡がります。
そこでこの記事では3Dスキャナーと3Dプリンターの違い、そして3Dスキャナーの選び方やおすすめ機種を一挙にご紹介したいと思います。
1.3Dスキャナーって何に使うの?3Dプリンターとの関係は?
3Dスキャナーとは、特定の物体にレーザーやセンサーをあてるなどして凸凹を感知し、それをもとに3Dデータを作成する機械です。
簡単に言えば、3Dスキャナーと3Dプリンターの関係は建築士と大工の関係に例えられます。建築士は建物の設計図を作り、その設計図をもとに大工は建物を組み立てていきます。同じように3Dスキャナーは「3Dデータ」という設計図を作成し、それをもとに3Dプリンターは樹脂や金属などの素材を使って立体物を作り上げます。
3Dデータを手に入れる別の方法
3Dデータを手に入れる方法には以下のようなものがあります。
- 3DCADソフトを使って作成
- 3DCGソフトを使って作る
- ネットにある誰かが作成した3Dデータをダウンロードする
1と2の方法だと自分で好きなデザインのものを作成できますが、ソフトの使い方に詳しくないとできません。3の方法は簡単ですが、自分が作りたいもののデータが見つからない可能性があります。
どんなものを作りたいかによって、3Dデータの取得方法が決まります。とにかくオリジナルにこだわりたいのなら1や2の方法、簡単に造形物を作りたいなら3の方法、そして手元にある何かの物体をコピーしたいなら3Dスキャナーという感じです。
2.3Dスキャナーはどうやって選べばいい!?
3Dスキャナーには、企業向けの高価なマシンもあれば、家庭向けの比較的安いマシンまでいろいろなものがあります。企業向けの製品は0.03mmという高い精度でのスキャンが可能です。一方家庭用のものは性能は劣りますが、数万円で購入できるので手に入りやすいです。3Dスキャナーを買う時は以下のようなポイントを意識しましょう。
・スキャン方式で選ぶ
3Dスキャンの方法にはいくつか種類があり、大別すると「接触式」と「非接触式」の2つに分けられます。接触式はセンサーや「探針」と呼ばれるもので物体に接触して凹凸を測定するタイプです。非接触式はレーザーなどを使って物体に接触せずに測定するタイプです。接触式は精度が高いですが測定に時間がかかるのに対し、非接触式は高速測定ができます。
・据え置きタイプかハンディタイプで選ぶ
非接触式の3Dスキャンには、対象物を置く「据え置きタイプ」と、スキャナーを手で持って対象物を読み込み「ハンディタイプ」とがあります。ハンディタイプは手振れの問題があって据え置きタイプより精度が落ちますが、据え置きタイプが読み取りにくい部分を読めるというメリットがあります。
・サポートがしっかりしているものを選ぶ
各メーカーで購入後のサポート体制は違うので、できるだけ補償が手厚く、修理コストも安い製品を選択すると良いでしょう。せっかく買うなら長く使いたいですよね。使い方が日本語で説明されているというのも評価ポイントになります。またサポートとは違いますが、消耗品や材料のコストが安いものを選ぶと、コスパよく使えて便利です。
3 .おすすめの3Dスキャナー2選
初心者でも使いやすいおすすめの3Dスキャナーを2つご紹介したいと思います。
・ダヴィンチ Jr. 1.0 3 in1
3Dスキャナーとレーザー刻印機能、3Dプリンターの3つの機能を一つにした入門機です。できれば別々に買うより1台で作業をすませることが出来れば便利ですよね。この製品なら造形物のスキャン&プリンティングができるので便利です。本体メニューは日本語表示できるので、英語が分からなくても安心なのが良いですね。
価格:税別89,856円
対応材質:PLA / 抗菌性PLA / PETG / タフPLA
参照元:公式サイトXYZPRINTING
・3D Systems 3Dスキャナ Sense3D
ハンディタイプの3Dスキャナーなので、パソコンが使える環境ならどこでも持ち運ぶことができます。自宅にあるものだけでなく外にあるものも読み込むことができるので、いろいろな3Dデータが取れます。気になったものをその場ですぐに3Dデータにできたら便利ですよね。
価格:税込 75,600 円
参照元:公式サイト3D SYSTEMS
4.まとめ
3Dスキャナーは3Dプリンティングに必要な3Dデータを作成できる便利グッズです。スキャナーがなくても3Dプリンターを楽しめますが、「色々なものを作ってみたい」という方は1台持っていると楽しみが拡がります。
解説したように3Dデータを作る方法は、3Dスキャナーも含めて3DCGツールや3DCADツール、配布データダウンロードなど色々とあります。色々な方法を一通り試してみることで3Dプリンターをさらに楽しく使えるようになります!